ゲーム紹介:ごきぶりポーカー / Kakerlakenpoker
ハエやクモの札をウソ混ぜて回す
ごきぶりポーカー
/ Kakerlakenpoker
メーカー: Drei Magier(ドライ マギア, ドイツ), 発売年: 2004年
作者: Jacques Zeimet(ジャック ゼメ, 代表作: ごきぶりポーカー, ツィフツォフ)
8才~大人, 2~6人用, 所要20分, ルール難易度:★☆, 箱サイズ:小
ドイツ 2004年
ゲーム大賞(Spiel des Jahres)
準候補(Empfehlungsliste)

『ごきぶりポーカー』は、“ポーカー”といいつつも、ハエやクモ・ごきぶりといった嫌われ者のカードを、裏向きで誰かに押し付けるように次々回していき、嘘・本当の見抜き合いを重ねて、負ける人1名を決めるゲームです。
ハエやクモ・ごきぶりなど、8種類の嫌われ者カード64枚を、全員に手札として配りきったらゲーム開始です。
最初の1人が、手札からカード1枚を裏向きにして、好きな人に差し出します。
この時、ウソかホントか、「これ、ごきぶりです!」などと正体を言いながら差し出します。
差し出された人は、そのカードの正体を確認してから、同じように「いえいえ、これ実はネズミでした。」などと他の人に差し出します。
人によって言うことが変わりながら、カードが回っていきます。
まだ回っていない最後の人に辿りついた、または途中でも見抜けると思ったら、差し出されたカードの正体を見抜いて勝負を掛けます。
例えば「ごきぶりです」に対して、「はい、これは本当にごきぶりです!」とか「いや、これはごきぶりではありません!」といった具合です。
カードをめくって確かめ、見抜かれた人、もしくは見抜き間違えた人は、ペナルティとして、そのカードを目の前に溜めていかなければいけません。
これを繰り返してゲームを続けていき、誰かが同じ生き物を4枚溜めたら、その人の負けとしてゲーム終了です。
大人気の理由:
こんなに簡単なルールなのに大人気なのは、絵柄の可愛らしさだけではなく、考えどころの深さに理由があります。
例えば、同じ生き物が4枚溜まったら負けということは、3枚溜まっている時、その生き物を差し出されたり、人に差し出したりするのは非常に大きなリスクを伴います。
では、2枚溜まっている状態ではどうでしょう? 3枚の時ほどではありませんが、もちろんリスクを伴います。そして1枚の時も。
このように、溜まったカードによって、全員それぞれが背負いこんでいるリスクが見えてくると、次第に本当かウソかが判るようになってきます。
そして、カードがいろんな人を経ていくと、それぞれのリスクと宣言の内容から、カードの中身までもが判るようになるから不思議です。
そしてそして、さらにその読みを逆手に取るようなウソを上手に仕掛けていったり、無言で「いいか、アイツにこれを押し付けるんだぞ」とメッセージを込めてパスが出せるようになったり、…と、遊ぶたびに深みを増していきます。
このゲームの人気の理由はこういった点にあると思います。
よくトランプの『ダウト』と誤解されがちですが、まったく次元の違う熱い駆け引きが楽しめるのがこのゲームです。
タレントの伊集院光さんがTBSラジオ『深夜の馬鹿力』のポッドキャスティング 2006年8月30日放送分にて「このゲームがえらいアツいのよ。」と絶賛されています。
店内でサンプルをご覧いただけます。
ドイツ語箱と日本語箱の違い: 箱絵のデザインの違いだけです。どちらも同じ工場で作られたまったく同じカードが入っていますし、両方とも日本語説明が含まれています。デザインの好みでお選びください。
遊び方のバリエーション: いろんな遊び方が生まれているようです。もし慣れてきたらお試しください。
- 4枚ではなく、3枚溜まったら負けにすると、手短かに遊ぶことができ、さらに7人以上でできるようになります。
- 手札が配られたら、好きなカードを1枚を表にして目の前に置くことで、序盤から「すでに何か貰っていて小さなリスクが発生している」状態で遊ぶことができます。
- 同じ生き物だけでなく、すべての生き物(8種類)のカードを溜めてしまっても負け、とすると、よりシビアなゲームとなります。
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