ゲーム紹介:マジックラビット / Magic Rabbit

無言の協力で数列の2層を昇順化
マジックラビット
/ Magic Rabbit
メーカー: Lumberjacks Studio (ランバージャックス・スタジオ, フランス), 発行年: 2020年
作者: Romaric Galonnier, Julie Dutois, Ludovic Simonet, Cécile Ziégler
8歳〜-歳, 1〜4人用, 所要 2分30秒, ルール難度: ★☆ (2)
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ドイツSDJボードゲーム賞(Spiel des Jahres) 2022年度準候補 |

『マジックラビット』は、場の、不揃いのウサギ番号タイル列と、それを覆う不揃いの帽子番号タイルの上下層の一列に対して、全員協力のもと、1人ずつ、入れ替えや覗き見、非対象の示唆などを駆使して、上下層とも番号の昇順化に挑戦するゲームです。
遊び方

一列に1〜9の番号が降られた9枚の帽子タイルと、その下に同じく1〜9の9枚のウサギタイルがそれぞれバラバラの順番で重なって並んでいて、いくつかの山には、一番上にハトタイルが置かれています。
1人ずつ代わりばんこに、ハトタイルで封じられていない山を1つ選んで
- 下層のウサギタイルの番号を自分だけ確認する
- その山ともう1山の、上層の帽子タイルだけを入れ替える
- その山ともう1山を、上層と下層のセットで入れ替える
のうち1つを実行して、その後、列のハトタイル1枚を取って他の帽子の山に移す、を任意で行ないます。

ゲーム中、相談は一切できません。
「あの人がここのウサギを確認した後で動かしたということは揃っているはず」「ハトをこの山の上に移動させたということは動かして欲しくないのかな」のように、相談ができないながらも、お互いの行動をよく観察して、意思疎通を計りましょう。
しかし、ゆっくり考えているわけにもいきません。砂時計による制限時間が尽きると全員の「失敗」となってしまうのです。
果たして、砂時計の砂が落ちきる前に全ての帽子の番号と、下層のウサギ番号の両方とも正しく並べ替えることができるでしょうか?

上級ルール
慣れてきたら追加して遊ぶ難しいルールが11種類収録されています。

さらに、全てクリアした後にはそれらを組み合わせて遊ぶ超上級モードも用意されていて、全部で64ものルールのバリエーションが楽しめます。
相談ができない状況で協力するべく、お互いの行動の意図を推測しながら、上下層の両方の番号を意識して効率よく並べ替えるにはどうするべきかを論理的に考えるのが難しくも楽しいゲームです。
自分一人で論理立てて考える思考力はもちろん、お互いの思考を読み合う力も試されます。
このゲームは24時間以内にボードゲームを制作するコンテストの中でうまれ、そのコンテストで優勝を果たした作品で、「ドイツSDJボードゲーム賞」の2022年度の準候補にも選出されています。
小学校高学年から大人が短時間でじっくり楽しめるゲームとして、おすすめです。