ゲーム紹介:キャプテンブラフ / Captain Bluff

虚実混ぜて列毎の設定種札を繋ぐ
キャプテンブラフ
/ Captain Bluff
メーカー: Helvetiq (ヘルベティック、スイス), 発行年: 2020年
作者: Torsten Landsvogt (トルシュテン・ランズフォークト, 代表作:『ピック・ア・ピッグ(ドッグ)』)
8歳以上, 2〜5人用, 所要分:20分, ルール難度:★☆(1.5)

『キャプテンブラフ』は、各自空港内の荷物運搬係となり、手札の3種(色)のバゲージ(荷物)カードを、荷物整理列に対して〈伏せて置き、その列はその種類縛りとする〉または〈その種類縛りを守っているつもりで列にカードを追加する〉を行ないながら、要所で〈縛りと違う種類を置いた〉人を告発することで、人の手札は増やしつつ、自分の手札はいち早く無くしきろうとする虚実の読み合いゲームです。

【物語】
飛行機が3機同時に到着したので、たくさんの荷物が貨物室に届きました。しかも、3種類(色)の荷物がとんでもなく混ざってしまっています。
これらの荷物を整理しつつさばき切り、いち早く仕事を終わらせるのは誰でしょうか?
【ゲームの流れ】
場には、ベルトコンベアカードを軸にした荷物整理列が6本あります。
1人ずつ代わりばんこに、この整理列に対して、手札にある3種(色)ごちゃまぜのバゲージカードを、
- コンベアカードの上に伏せて置き、その列はその「種類縛り設定」とする
- その種類縛りを守っているつもりで列の下にカードを追加する
のどちらかで並べていきます。
ただし、荷物カードには番号が振られていて、列にカードを追加するには昇順か降順に並ぶように整理しなければなりません。もし連番があれば一気に複数枚を出せます。 ときにはオレンジ色の特殊な〈ジョーカー〉や〈昇降逆転〉カードでうまくつないでいきましょう。

【告発】
すると、唐突に誰かから「その追加、ブラフ!」と告発が起こります。
その列の伏せカードを公開し、設定した種類を確かめてみて、もし直前に追加された荷物の種類(色)とは異なるのであれば、追加した人はその列のカードをすべて手札に引き取らなければなりません。

このため、他の人が種類を設定した列への1枚目は恐ろしくて出せませんが、先の昇降順の縛りに加えて、〈3種類は3列個別に割り振らなければならない〉という厳しい縛りによって、嫌でも出さざるを得ない状況もやってきます。
でも、たとえ異なる種類が1枚置かれたところで、設定した人は告発しないでしょう。「その種類を出せる列なのだ」と皆を安心させ、ある程度溜まったところで告発したほうが、手札に戻る枚数が多く、大打撃になるからです。
こうして、苦しい縛りの中で虚実入り乱れつつ、ときどき膠着した列を一掃しつつゲームを進め、いち早く手札を無くした人が勝ちです。
各自、自分だけが知っている種類縛りが安全圏としても罠としても使える前提で、各自のカードの出し方を鑑みつつ、「この状況でその線はありうる」の可能性を重ね合わせることで、ライバルの罠を見極め、ライバルを罠にハメるのが楽しいゲームです。
さまざまな要素が入り組んでいるため、はじめは自分が設定した種類縛りのとおりにカードを出してしまいがちですが、くり返し遊ぶにつれて、効果的な騙し方が解ってきます。「もはや確実に安全」と思わせておいて大どんでん返しをしてみたり、「エサ撒き」を見抜いて逆に告発したりといった大人の駆け引きが楽しめます。
短時間で気軽に遊べる大人向けとしておすすめのゲームです。
店内でサンプルをご覧いただけます。