ゲーム紹介:氷河と空 / Ice and the Sky

協力で数札置き縦横列の合計調節
氷河と空
/ Ice and the Sky
メーカー: Jeux Opla (ジュー・オプラ, フランス), 発行年: 2015年
作者: Florent Toscano (フロラン・トスカーノ)
10才~大人, 2~4人用, 所要15分, ルール難度:★★(2)

『氷河と空』は、陸海空の自然環境の維持をテーマに、全員で協力し、場の3x3枚の数値カードを置き換えていくことで、縦横の合計値を調節し、各自の本人だけ見られない目標を他全員で補い合って達成を目指すゲームです。
※フランスの 『Ice and the Sky』という、地球温暖化を懸念した最初の科学者のドキュメンタリー映画をテーマにしたゲームです。

【ゲーム内容】
テーブル上に大気、地、海洋の3つの地形の行と、西、北、東の3つの方角の列でできた3x3のカードを並べる場所があります。
各自、自分だけ見てはいけない〈指定行/指定列の合計値をこの数値にせよ〉という目標カードと、自分だけ見ることのできる数字が書かれた世代カードを受け取り、1人ずつ順番に世代カードをそれに示された行の好きな列に並べていくことで、全員の目標を達成することを目指していきます。
【ヒントを元に目標を推理】
全員がすべてのカードを出しきるまでは自分の目標を見ることはできませんが、目標の条件が揃ったり、揃っていた目標が揃わなくなってしまったときだけは教えてもらえます。
これが、自分の目標を知る唯一のヒントになります。
例えば、右どなりの人が大気の行、西の列にカードを置いたあと、「目標が揃ったよ」と教えられたのであれば、大気か西の数値についての目標だということは判るでしょう。しかし、まだどちらの目標なのかは決められないはずです。そこで思い切って自分の大気の列に新しいカードを置いて、大気の合計数値を変えてみました。すると…
「目標が揃わなくなってしまった。」とは告げられませんでした。
つまり、これで、あなたの目標は西の列についての目標だった!と知ることができるのです。
【あと一歩の難しさ】
どうにか協力して全員の目標を達成しようと奮闘しているのに、自分の目標がわからないと、ゲームは格段に難しくなります。 どこかのタイミングで自分の目標に気づいても、すでに残りのカードは少なくどうやっても達成できないことに気づくことも少なくありません。
あともう一歩だったのに! そんな悔しさから、もう一回、今度こそは、と何度も遊びたくなってしまうはずです。
限られた情報の中で状況を整理して推理したり、自分の手札で仲間の目標を達成させるためにはどうすべきかを考えたり、うまく協力できないもどかしさの中でもできる限りのことをすべく知恵を出し合うのが楽しいゲームです。
あっちの目標を達成すると、こっちの目標が達成できない、といった2つのやりたいことを天秤にかけなければならない局面もあるでしょう。技術の発展と環境保全との両立が一筋縄ではいかないことを感じさせてくれる、じっくり楽しめる大人向けとしておすすめのゲームです。
店内でサンプルをご覧いただけます。
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