ゲーム紹介:メルヘン王国を救え!
皆で協力し忘却の童話を探し歩く
メルヘン王国を救え!
/ Rettet den Märchenschatz!
発売元: Selecta(セレクタ, ドイツ)
発売年:2007年
作者: Kai Haferkamp
5才~大人, 2~4人用, 所要30分, ルール難易度:★★, 箱サイズ:大, ¥6500
『メルヘン王国を救え!』は、大切なグリム童話の12ページが失われたおとぎの国を救うため、圧政をしく王様が戻ってくるまでに、庭園の土をスライドさせて童話の断片をつなぎ合わせ、全員の協力で3種類の結末を迎えるゲームです。
物語:緑豊かな小さなメルヘン王国は、みんながおとぎ話を大切にして平和に暮らしていました。
ところが、新しい王様はそれらのおとぎ話を嫌って、国中の物語をすべて焼き払い、人々にもっと働くように命じました。
王様が最後の1冊を真っ二つにして庭園に破り捨てると、王国は雲に覆われ、草木はみるみる枯れ果てた姿に変わっていきました。人々がすっかりおとぎ話の事を忘れてしまったのです。
でも、実はまだ物語の大切さを忘れていない子供たちが残っていました。
子供たちは、王様の目を盗んで桜の木をつたってお城の庭園に忍び込み、失われた最後の物語の本を取り戻そうとするのでした…。
ゲーム参加者は、子供たちとなって時計回りで順番に行動します。
自分の番になったら、捨てられた物語の上に積もった土をスライドさせて、物語の絵柄のペアを探します。
物語のページが破られたのですから、同じ絵柄ではありません。断片から何のお話かを考えながら、もう片方のペアを探すのです。
うまくペアを見つけられると、その物語のページはよみがえり、見つけた人の手元に置かれます。
物語を見つけるたび、王国に光が戻り、庭園の枯れ果てた土に緑が戻ってきます。
緑のタイルには、自分のコマを進めることができます。
こうして、絵柄を探しつつ、庭園の出口も目指さなければなりません。
一方、王国の変化に気付いた王様は、城に帰るために足を速めます。
子供たちが土をスライドしてもペアを見つけられないと、一歩ずつお城の扉に近づいていきます。
こうしてゲームを続けていき、3つの結末が待っています。
結末その1:
子供たちが全員庭園から脱出する前に、王様がお城に戻ってきて、子供たちの計画を台無しにしてしまいます。
これはもっとも不幸な結末です。
結末その2:
物語をすべてよみがえらせることはできませんでしたが、子供たちは王様が戻るより先に庭園から脱出することができました。
子供たちといくつかの物語は無事なので、良い結末です。
結末その3:
物語をすべてよみがえらせ、子供たちは王様が戻るより先に庭園から脱出することができました。
最高の結末です。王国には光が戻り、物語のページは表紙をそえて束ねられ、一冊の本となります。
ここがオススメ:
童話世界を背景に、1人の力ではスライドするうちに絵柄をどんどん忘れてしまうところを、みんなで力を合わせてつぎつぎと物語を見つけ、足場となる緑が戻っていく展開が素晴しいです。ページを何枚よみがえらせたか、各自へのご褒美がしっかりあるところもたいへん良くできています。早くもドイツ2007年度キッズゲーム大賞の最終候補に名前が挙がっているというのも納得です。
店内でサンプルをご覧いただけます。
【2013.5.25追記】残念ながら、メーカー絶版とのことで取り扱いリストから外しました。
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