ゲーム紹介:箱庭鉄道 / Mini Rails
49マス内で路線拡大と株式を競う
箱庭鉄道
/ Mini Rails
メーカー: Moaideas Game Design (モアイデアズ, 台湾), 発行年: 2017年
作者: Mark Gerrits (マーク・ゲーリッツ)
15才~大人, 3~5人用, 所要40〜60分, ルール難度:★★ (2)

『箱庭鉄道』は、場に並べられた鉄道会社6社(色)のマーカーを選んでは、〈株券〉として手元に獲得するのか、〈線路〉としてボード上に敷設して株価を変動させるのかを決め、最終的な6社の株価に応じた得点を競うゲームです。

全員の共有物として、色で分けられた鉄道会社6社があり、ボード上でこの6社のマーカー配置による勢力拡大が行なわれることで、株価(=得点)が変動していきます。
中央市場ボード(写真右下)に、6社のマーカーが袋からランダムに配置されています。
1人ずつ代わりばんこに、コマの並び順で自分の番を行なっていきます。自分の番を示すそのコマを取り、市場に並んだ6社のマーカーのうちどれかを選択して置き換え、取ったそのマーカーを〈株価マーカーとして手元の損益のボードに置く〉か〈その会社の勢力拡大線路として地形に配置する〉かを選ぶ、を繰り返していきます。
〈株価マーカーとして手元の損益のボードに置く〉と、まずは0点ですが、その会社が勢力を拡大するたびにその分だけ得点が入ります。
〈その会社の勢力拡大線路として地形に配置する〉と、その会社が勢力を拡大したものとして、その会社の株価マーカーを持っている全員が利益(得点)を得ます。利益は配置した地形マスに描かれたポッチの個数です。しかし、減益になってしまう〈赤いポッチ〉もいくつか存在します。
今後の有望性や、誰が得するか/損するかを見極めつつ、取得する会社マーカーや配置するマスを選びましょう。
こうして、コマ並びに従ってマーカーと置き換えながら、自分の番を全員が2回行なったら1ラウンド終了です。 特に決算などは行ないません。市場に必ず余るマーカー1個を、「課税対象」として市場ボード上で避け、再度、袋からランダムで引いた会社マーカーを市場に補充して…と次ラウンドを始めます。
次のラウンドでの手番順は、先ほどマーカーと置き換えてできたコマの並びで決まります。つまり、会社マーカー選びは、次ラウンドの手番優先順位も考える必要があるのです。
こうしてゲームを続けていき、6ラウンドを終えるとゲーム終了です。
ただし、各ラウンドで余ったマーカー計6個によって、課税対象の会社が決まり、恐ろしいことが起こります。
一度でも課税対象となった、つまり「余るほど動きが鈍かった」会社は、各自の損益ボード上で、どんなマイナスでも「0」として免除されます。逆に、一度も課税対象にならなかった、つまり「誰もが使いたがった」会社は、各自の損益ボード上で、どんなにプラスでも「0」にされます。
このため、ゲーム中では各自のマーカー選択による「このラウンドでは何が余るのか」の読みと計画性がたいへん重要になります。
最終的な株価を合計し、いちばん高い人が勝ちです。
ここがオススメ:
さまざまなことに影響する会社マーカー選択という無駄のない研ぎ澄まされたルールによって、比較的短時間で重厚鉄道ゲームのような線路敷設の陣取りや鉄道会社の株価変動の運営ドラマが味わえるゲームです。ルールはシンプルで、説明書の巻末1ページに収まるほどしかありません。
また、毎回異なる地形で遊べるようにボードが六角形パーツに分かれているのですが、組み合わせたときに継ぎ目の隙間が出ない成形も見事です。
じっくり楽しめる大人向けとして超おすすめです。ぜひ遊んでみてください。
店内でサンプルをご覧いただけます。
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