ゲーム紹介:パフューマー(調香師) / The Perfumer
特殊芳香札を嗅ぎ分け香水を調合
パフューマー(調香師)
/ The Perfumer
メーカー: BigFun (ビッグファン, 台湾), 発行年: 2016年
作者: Chu-Lan Kao (チュンラン・カオ)
12才~大人, 2~5人用, 所要60〜90分, ルール難度:★★☆ (2.5)

『パフューマー(調香師)』は、芳香植物産地のコマ移動で情報を集めつつ、ラベンダーやライムなどの「香る」特殊なカードを実際に匂うことで7種類の芳香と色の割り当てを特定し、各自個別の香水を調合するゲームです。

ユニークな、「匂いを嗅いで判断する」ボードゲームです。ラベンダーやライム、ローズ、シナモンなど、実際に香りを発する7種類の芳香原料植物のカードが2枚ずつあり、その1枚ずつは裏にしてランダムに色ケースに入っていて、もう1枚ずつはボード上の対応する産地に置かれます。

1人ずつ代わりばんこに、ボード上でコマを動かして産地を巡り、そこの芳香カードと任意の色ケースを手に入れ、くんくんと匂って香りを確認します。
芳香カードの香りは、特殊な印刷によってカード裏面に塗布されています(写真の薄黄色の部分)。もし香りが弱くなってきたら軽くこすると復活し、最低でも2年間持続します。また、7種類の芳香ごとに予備の1枚ずつが同封されています。
コマ移動と香りの確認を繰り返すことで、各自どの色ケースがどの色かを特定していくのですが、自分の番で2枚とも入れ替えながら匂いを確認するため、驚くほど判らなくなってしまいます。
というのも、どの芳香の中にもさまざまな成分が存在します。このため、ある芳香の「特徴的」だと思った成分を、他の芳香の中に少しでも感じてしまうと、途端に混乱をきたすのです。確認のために何度も同じ芳香を確かめたくなるでしょう。
もし色ケースの芳香種類に自信が持てたら、その色のピペットを自分の香水調合に必要な場所に割り当て、確定させていきます。
またそれ以外にも、産地の移動で集めた材料を組み合わせ、商品化して得点したり、助手の特殊なボーナス能力をうまく活用していきましょう。
こうしてゲームを続けていき、商品化タイルが尽きるとゲーム終了、色ケースの中身を確かめて、正しいピペットを割り当てて完成した香水には高得点が与えられ、合計得点がもっとも高い人が勝ちです。
慣れてきてもっとじっくり遊びたい方のために、少しルールを加えて長めに遊ぶ上級ルールもあります。
ここがオススメ:
本物の〈香り〉という曖昧な判断基準がゆえに、正確に記憶に留めておくことができないまま「何となく」確定しなければならないもどかしさが楽しいゲームです。単純にいくつかの香りを比べ続けるのではなく、手番から手番の間に2枚だけしか確認できず、しかもコマ移動での材料収集の効率化などを考える必要があるために、香りの記憶をほどよく忘れて判らなくなる点がポイントです。たいてい「おかしいぞ、同じ香りが3枚ある…?」といった混乱をきたして盛り上がります。
このゲームならではの体験が新しい、じっくり楽しめる大人向けとしてかなりおすすめのゲームです。
日本語版:

英語版仕様のパッケージに、日本語で記された説明書と行動まとめのスタンド、助手能力のまとめなどが同梱されています。英語の説明書などは入っていません。
店内でサンプルをご覧いただけます。
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