ゲーム紹介:えげつな7(セブン) / Die Fiesen 7
特殊札にも慌てず数の昇降を言う
えげつな7(セブン)
/ Die Fiesen 7
メーカー: Drei Hasen in der Abendsonne (夕日のドライハーゼン, ドイツ), 発行年: 2015年
作者: Jacques Zeimet (ジャック・ゼメ, 代表作:『ごきぶりポーカー』『おばけキャッチ』など多数)
8才~大人, 2~6人用, 所要20分, ルール難度:★☆ (1.5)
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ドイツ 2016年 ゲーム大賞 (Spiel des Jahres) 準候補 (Empfehlungsliste) |
『えげつな7(セブン)』は、各自1枚ずつ出してはマフィア人数の〈数え〉を1〜7の間で昇降させながら、カード種類に応じた〈引っ掛け〉にハマって累積カードを引き取らないように、自分用のノルマ山札を先に無くしきるのを目指すカードゲームです。
各自に配られた、均等な枚数の山札を持ってゲームスタートです。1人ずつ代わりばんこに、自分の山札から1枚めくっては中央にすばやく公開します。
カードはたった5種類。どれもマフィアのイラストだけで構成されており、しかもその大半は「普通のマフィア」です。
「普通のマフィア」は、めくられて重ねられるたびに、「1!」、「2!」、「3!」、…と、今まで重ねてきた累計人数を叫びます。簡単です。
ただし、上限は「7」です。7まで到達したら、今度は「6!」「5!」「4!」…と下げていかなければなりません。そして「1」まで達したらまた「2!」「3!」…と上げていきます。1〜7の間で昇降させなければなりません。
もし間違って、7のつぎに「1!」と言ってしまったり、勢い余って「8!」や「0!」などと言ってしまうと、ペナルティとして、それまで重ねられてきたカードをすべて引き取られなければなりません。
とはいえ、この1〜7の昇降にはすぐに慣れることでしょう。
ときどき現れる、残りの4種類のカードが、タイトルにもなっている「えげつなさ(Die Fiesen)」を象徴した〈引っ掛け〉を誘います。
- 〈数え〉はするけれども「沈黙」
- 〈数え〉はするけれども「咳払いで済ます」
- 2人分数えて次の人は休み
- 2人分の〈数え〉はするけれども咳払いで済ませて次の人は休み
これらのえげつないマフィアたちがランダムに現れることで、「2人分の数え」が昇降の折り返し地点に重なってしまったり、「咳払い」や「沈黙」の連続によって、今の数えがいくつだったかよく分からなくなってしまったり、「休み」なのにカードを出してしまったり、「休み」によって自分の番になっているのに出さないまま間をおいてしまったりするのです。
こうして、カードを出して重ねながら誰かが間違えて引き取る、を繰り返してゲームを続けていき、いち早く誰かが自分の手札を無くせたら、その人の勝ちです。
上級者たち用の応用ルールとして、「咳払いの代わりにその都度決めた言葉を言う」なども用意されています。
ここがオススメ:
『ごきぶりサラダ』『ごきぶりダンス』系ゲームの最新作にして最高傑作です。
「間違えてはいけない」という緊張と集中を強いられる中、誰かが間違えることで一気に安堵し、爆笑が巻き起こります。カードはたった5種類ですが、数えに集中すれば順番を見失ない、順番に集中すれば数えがおろそかになる、など、どんなに上手な人でもつい間違えてしまうように絶妙に構成されています。そして、一度間違うと、その間違えた要素に意識の偏りが起こってまた間違えやすくなる、といった「間違えフィーバー」が起こってまた大きく盛り上がります。
手軽に楽しめる、子供から大人まで幅広い年齢層向けとして超おすすめのゲームです。
店内でサンプルをご覧いただけます。
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