ゲーム紹介:シークレットムーン / Secret Moon
姫VS大臣、敵方の正体を探り合う
シークレットムーン(アークライト社版)
/ Secret Moon
メーカー: アークライト (日本), 発行年: 2015年(原版2014年)
作者: カナイセイジ (代表作:『ラブレター』『成敗』など)
10才~大人, 5〜8人用(6〜7人推奨), 所要10分, ルール難度:★★ (2)
『シークレットムーン』は、名作『ラブレター』の後日談を背景に、各自、秘密裏に与えられた姫チームか大臣チームとしての役割をこなすため、〈それを全員が知るとどうなるか〉を想定しながら、誰か1人を狙っては、正体の質問や正体当て、行動の抑制をしていく推理カードゲームです。
【物語】姫の元に届けられた、旅人からの一通の手紙。姫はこっそりと旅人に会うことを決意し、女僧侶に託します。しかし、それを耳にした大臣が、兵士たちを集め、旅人に会わせぬように警備を命じました。はたして姫と旅人は語り合えるのでしょうか…。
各自にランダムで1枚ずつ人物カードが渡され、姫や大臣、兵士など、5種類のうちどれかの秘密の役割が決まります。兵士だけが複数いて、他の人物はすべて1人ずつです。
ラウンドごとに〈番号カード〉が配られ、ランダムな順番で1人ずつ代わりばんこに選択した行動を実行していきます。誰か1人を狙って、人物カードをこっそり見たり、「何者か?」と聞いてチームだけを確認したり、正体当てで公開させたり、公開された人物を〈行動不能〉にしたり、といった具合です。
姫と旅人、女僧侶の〈姫チーム〉は、大臣を行動不能にするか、3ラウンドをやりすごすと勝ちです。
大臣と兵士の〈大臣チーム〉は、その3ラウンド以内に、姫と旅人を特定するか、姫を行動不能にすると勝ちです。
各自の行動の結果(ヒント)は全員が知ることになります。例えば、ある結果が出てそれを全員が知ってしまうと自チームにとっては致命的になる、といった行動は慎まなければなりません。
さらに、このゲームの一番の特徴として、正体を偽ったり、推理を誘導したりといった会話はいっさいできない、という点があります。力関係が及ぶような言動に左右されることなく、各自の行動だけで推理が楽しめるようになっているのです。
この〈行動結果での絞り込み〉を解りやすくアシストするために、行動で情報が得られるたびに、〈大臣チームだった〉〈赤の人は正体を見た〉など、チップでマークするようになっています。
こうしてゲームを続けていき、3ラウンド以内に姫のもくろみが潰されてしまうと大臣チームの勝ち、うまくかいくぐられれば姫チームの勝ちです。
ここがオススメ:
「あの人があれを見て、その後こうしたってことは…」と、ゲーム進行に応じて少しずつ明らかになっていくヒントを元に可能性を絞り込んでいく推理をチーム戦として「がんばる」のが楽しいゲームです。
よく「2つの陣営が正体を探り合う」という概要から「会話のない人狼系ゲームだろう」と誤解されることが多いのですが、運良く有利に運べることあったり、徐々に明らかになっていくヒントを元に絞り込んでいく推理の楽しみは『ラブレター』に通じるところが多く、「チーム戦で行なうラブレター」といった趣が強い、新しい感覚のゲームです。何度も挑戦してみたくなることでしょう。短時間でじっくり考えるのが楽しい大人向けとして超おすすめです。
店内でサンプルをご覧いただけます。
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