ゲーム関連書籍紹介:ボードゲームって本当におもしろいの?
名作48品,初体験9人の多角的評価
ボードゲームって本当におもしろいの?
〜 ボードゲーム クロスレビュー 〜
出版社: スモール出版 (日本), 発行年: 2015年
発行者: 中村 孝司 (なかむら こうじ / スモールライト)
著者: ふうか (ブログ:『ふうかのボードゲーム日記』)
A5変形判並製, フルカラー112ページ, ISBN978-4-905158-27-1
書籍『ボードゲームって本当におもしろいの?』は、ドイツのゲーム大賞(Spiel des Jahres)受賞作を中心に、名作ボードゲーム48タイトルを、趣向がかなり異なる男女が初めて遊んだ評価をまとめた、リアルで多角的な「自分に合ったゲームを見つけられる」一冊です。
すごろくやで取り扱っているような近代のボードゲームにあまり触れたことがなく、しかも趣味が食べ歩き, プログラミング, 編み物, 登山, アナログレコード集め、と趣向がばらばらな男女9名に、名作ボードゲーム48タイトルを遊んでもらった上で、各個人の評価点数と感想をまとめた書籍です。
対象となるボードゲームは、歴代のドイツゲーム大賞(Spiel des Jahres)受賞作を中心とした名作ボードゲーム・カードゲーム48タイトルで、どれも名作には違いありませんが、趣向の差によってさまざまな評価があることが解ります。
それぞれのページでは、美しいゲーム写真とおおまかなゲーム内容、各自の評価点数と感想、著者が脇で見ていた感想で構成されています。
巷でよくあるクロスレビュー形式の記事の中には、多角的な感想を表現するために著者が架空の人格を作り上げているものも少なからずありますが、この書籍の評価者たちは全員実在の人物です。
また、この9名は、遊び方以外の口出しはいっさい受けずに遊んでいます。さらに、各自の評価は、他の人の影響を受けないように個別にインタビューするというたいへんな手間が掛けられています。
ボードゲームを買ってきて初めて遊ぶとどうなるか、というリアルな評価を感じられることでしょう。
目次
- はじめに
- この本の見方
- ■第1章 ドイツ年間ゲーム大賞受賞のゲーム
アルハンブラ / マンハッタン / ラミィキューブ / バルバ ロッサ / カタンの開拓者たち / カフェインターナショナル / ケルト / ズーロレット / ウサギとハリネズミ / ヴィラ・パレッティ / アンダーカバー / 花火 / スコッ トランドヤード / カルカソンヌ / 貴族のつとめ / キャメルアップ / 郵便馬車 / ブラフ / アウフアクセ / チケット・トゥ・ライド・アメリカ / エル グランデ / クワークル / ミシシッピ・クイーン / キングダムビルダー / ドミニオン / トーレス / ナイアガラ / エルフェンランド / ディクシット - [コラム]突撃! ボードゲーム専門店
- ■第2章 ドイツ年間キッズゲーム大賞受賞のゲーム くるりんパニック / 海賊ブラック / ねことねずみの大レース / カラフルミミズ / おばけ屋敷の宝石ハンター / にわとりのしっぽ / オバケだぞ〜
- 歴代大賞受賞ゲーム一覧
- ■第3章 惜しくも大賞を逃したゲーム ファウナ / モウ / クウィックス / ボーナンザ / ウミガメの島 / パンデミック / ハゲタカのえじき / ニムト / キャプテン・リノ / マンマミーア! / スカル / ヒューゴ
- 教えてヴェルネックさん! (Spiel des Jahres創設者インタビュー)
- 参加者紹介
- あとがき
ここがオススメ: ゲームの「面白い」は、各個人の潜在能力・年齢・素養・経験などによって大きく異なります。「誰でも面白い」が存在しないことや、楽しめるかどうかに「初心者」という括りはほとんど意味がないことがよく解る、「ボードゲームを誰と一緒に楽しもうか」を考える上でたいへん役立つ貴重な書籍です。
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