ゲーム紹介:ゴア / Goa
盤面の競り航路で交易環境を発展
ゴア:新たなる船出
/ Goa: A New Expedition
メーカー: Filosofia (フィロソフィア, フランス), 発行年: 2012年(原版2004年)
作者: Rüdiger Dorn (リューディガー・ドーン, 代表作:『ルイ14世』『ベガス』など )
12才~大人, 2~4人用, 所要90分, ルール難度:★★☆ (2.5)
『ゴア』は、全員が香辛料商人となって、造船・収穫・徴税・植民地設立などの自分の交易環境を発展させるため、盤面の効能タイルを競り対象として隣へ隣へと抑えていくゲームです。
各自の手元にある開発ボードによって、交易環境の発展レベルが示されています。交易環境の要素には、造船・収穫・徴税・植民地設立などがあり、造船なら船カードが何枚もらえるか、収穫なら胡椒やナツメグなどの香辛料コマをいくつ補充できるか、など、効能を発揮させたときの収益がレベルに応じて高まるように設定されています。
ゲームの目的は、これらのレベルを上げることによって評価得点の合計をより高めることです。
それぞれの交易要素のレベルを上げるには、必要とされる香辛料コマと船カードをセットで用意しなければなりません。
自分の手番に造船・収穫・徴税・植民地設立アクションのどれかを選ぶことで、レベルアップのための材料が少しずつ揃っていきます。発展レベルが高まっていけば、一度に多くのものを獲得できるようになります。
どの要素をどのように発展させれば次のレベルアップに必要な材料が効率よく得られるのか、よく考えて計画を立てていきましょう。
これらの、材料獲得→発展レベルアップのサイクルをさらに加速させるのが、共通の盤面にあるタイル群です。 ランダムに並べられたこれらのタイル群は、新たな香辛料を確保したり、船カードをまとめて入手したり、定期的な収益をもたらしたりと、強力な効能を持つものばかりです。
手番が3周するタイミングで、これらのタイルを、各自が競りの出品者として1枚ずつ抑える機会があります。このとき、自由に選べるわけではなく、順番に隣へ隣へと航路を進むように選ばなければならないため、自分が競り落としたいタイルへと誘導したり、ライバルに有利なタイルを選ばせないように迂回したり、といった駆け引きが必要になります。
選ばれたタイルは、抑えた人が出品者として競りを行ないます。より高額を提示した人がその額面を出品者に渡しつつそのタイルを獲得します。それを獲得できればどのくらいの価値があるのか、誰がいくら持っているのか、残額はどうなるのかなど、よく考えて額面を提示しましょう。
こうしてゲームを続けていき、全8ラウンドを終えたらゲーム終了。発展レベルや植民地の規模などの得点を総合して最高得点の人が勝ちです。
ここがオススメ: 発展レベルを上げるルートがいくつかある中で、人と被って停滞しないように独自の発展方針を打ち立てて行ないつつも、重要な勝負どころになる獲得要素を確実に勝ち取れるような立ち回りが悩ましくも楽しい、じっくり緻密に遊ぶ大人向けとしてお薦めのゲームです。
2012年新版: 2012年の新版には、香辛料コマに貼るシールと、拡張タイルとして盤面の4つ角に仕込んで無くなるたびに現れる強力な効能タイルが付いています。
4万点以上が登録されている、ボードゲームの世界最大フリークサイト「Boardgame Geek(ボードゲームギーク)」にて、10点満点の高評価コメント(英語, 日本語機械翻訳版)が数多く寄せられており、総合順位33位、戦略部門22位(2012年8月7日現在)となっています。
店内でサンプルをご覧いただけます。