ゲーム紹介:藪の中

容疑者3人中2人を調べ犯人を推理
藪の中(やぶのなか)
メーカー: オインクゲームズ (日本), 発売年: 2013年 (初版2010年)
作者: 佐々木 隼(ささき じゅん, 代表作『ストレイシーフ』)
10才~大人, 3~4人用, 所要20分, ルール難度:★☆ (1.5)
『藪の中』は、3人の容疑者の中で犯人を探るため、各自バラバラにその中の2人を見ながら、犯人を当てて無難に過ごすのか、情報操作によって後続の人を罠に陥れるのかを読み合う、情報・心理戦のゲームです。
人型のカードが容疑者の候補です。それぞれ、表に2~8の番号が書かれていて、このうち3枚がランダムで選ばれ、裏向きのまま場に並びます(倒れている1枚は被害者)。
並べられた容疑者カード3枚の中で、いちばん番号が大きい1枚が犯人です。でも始めは誰にも解りません。しかも、もし「5」が容疑者の中にいるならば、条件が反転し、もっとも小さい番号の容疑者が犯人となるのです。
使われなかったカードを少し見てから、捜査を始めましょう。
1人ずつ代わりばんこに、容疑者のうち2枚をこっそり見る→犯人だと思う1枚に推理チップを置く、を繰り返していきます。
このときに見られる2枚は、自由に選べるわけではなく、「直前の人が置いた推理チップ以外の場所(最初の1人を除く)」に強制的に決められてしまいます。ここがこのゲームのポイントです。
実は、ゲームの目的は、犯人を当てることではなく、「人の推理に同調した上で間違う」ほど増えてしまう、マイナスポイントをなるべく受け取らないようにすることです。逆に言えば、いかにも本当の犯人に思わせてライバルたちに推理チップを置かせることが重要になるのです。
これを狙って、全員、「ここが犯人だと思う」と推理チップを置きながら、実は「ここ以外を見たら、ここが犯人としか思えないはず(ホントは違うけど)」という罠を仕掛けているかもしれないのです。
全員が推理チップを置いたら答え合わせをします。犯人を正しく当てられた人は無傷です。間違えた人は、推理チップを1枚奪われ、しかも他人の推理に同調した人ほどマイナスポイントを取らなければなりません。
そしてまた新たな容疑者を用意し…とラウンドを繰り返していき、誰かの推理チップとマイナスポイントの枚数が規定数になったら、その人の負けとしてゲーム終了です。
ここがオススメ:
各自が得た情報の断片をよく考えた上で、人を陥れたり、危険を回避したりする読み合いがアツい、仲の良い友人同士にお薦めのゲームです。
「もしこれが間違っていたら一発で負け。だが…」という状況にとても緊張することでしょう。
大人同士で気軽に楽しめるゲームとしておすすめです。
2021年から発売されている『藪の中(新版)』は、紙製だったチップや人型のカードがプラスチック製になり、より豪華に生まれ変わりました。遊び方に変更はありません。
店内でサンプルをご覧いただけます。