ゲーム紹介:ククリン
数字を読み合う九九勝負の心理戦
ククリン
メーカー: サイ企画(日本), 発売年: 2009年
作者: 居椿 善久(いつばき よしひさ, 代表作: 熟語トランプ, ナイスミドル)
8才~大人, 2人専用, 所要10分, ルール難度:★

『ククリン』は、お互いに数字カード2枚による掛け算の合計勝負を何回か行ない、その都度獲得した得点の総合計を競い合う、2人専用のゲームです。

毎回の勝負は、基本的には九九の結果の数が大きい方が勝つのですが、必ずしもそうではありません。
このククリンの九九勝負では、お互いの九九の結果に30以上の開きがある、つまり、差が開きすぎると、逆に小さな方が勝ちと見なされるため、うかつに大きな数字を出すことができないようになっているのです。

それを踏まえて、毎回、まずはお互いに手札から1枚を選んで同時に公開します。この数字が、相手が2枚目に何を出してくるかの指針になります。
例えば、もし写真の9を出した側が次に4を出し、6の側が1を出した場合、9×4=36は、6×1=6に30の差を開けて負けてしまいます。
しかし、9がそれを恐れて3を、6が強気で8を出した場合でも、やはり9×3=27は、6×8=48に負けてしまうのです。
自分の手や相手の手、これまで相手が出したカードの傾向をよく考えましょう。

お互いの手を読み合った上で、手札から選んだ2枚目を同時に公開し、勝敗が決まります。勝者はその都度、場に現れている1~4点の数字カード1枚を獲得します(ルール難易度3種類によって獲得方式が異なります)。
こうしてゲームを続けていき、先に10点などの勝利条件を満たした人が勝ちとなります。
ここがオススメ:
誰でも習う九九を使った簡単なルールながら、30の差が生まれる境界値がどこにあるのか、これまで出されたカードの傾向はどうなっているのかなど、読み合いをする上での判断材料に富んだ、考え応えのある楽しいゲームです。ここぞという時に1~2や8~9のカードを使っていきましょう。
上級ルールの得点方式が秀逸で、序盤から終盤への手札の温存が問われる熱い展開が楽しめます。
店内でサンプルをご覧いただけます。