ゲーム紹介:モウ / Mow
数字列の端に数札を置いて攻める
モウ
/ Mow
メーカー: Hurrican(ハリケーン, スイス), 発売年: 2008年
作者: Bruno Cathala(ブルーノ・カタラ, 代表作: 『ジャマイカ』『Mr.ジャック』など)
7才~大人, 2~5人用(ポケット版) / 2~10人用(国際化版), 所要10~30分, ルール難度:★☆
ドイツ 2009年
ゲーム大賞(Spiel des Jahres)
準候補(Empfehlungsliste)

国際化版

『モウ』は、数字カード1列の両端どちらかに置けるように手札を繰り出していき、カードを引き取らされてマイナス点が増えることを避けるゲームです。

1人ずつ順番に、場の数字カード列に置けるような手札1枚を選んでは繰り出し、山札から補充、を行なっていきます。
トランプゲームの『七並べ」のように、数字の小さい→大きいの順番を守って両端のどちらかに置くのですが、『七並べ』と違って、例えば7の隣に4や10など、飛ばした数字を置いても構いません。これにより、間の飛ばされた数字を出すことができなくなり、次の人が出せる数字の候補を狭めることになります。

数字は1~15までしかありませんので、そのうち誰かは出せなくなります。「出せない(または、出さない)」人は、場のカードをすべて回収して、マイナス得点として手元に累積していきます。マイナスはカードの枚数ではなく、各カードに描かれたハエの合計です。
そして、次はまた最初のカードを場に出し、…と繰り返していき、山札がなくなったら終わりの合図。今の列が引き取られたら、各自、それまでに引き取ったカードと、手札に残ってしまったカードのハエをマイナス得点として集計してメモします。
こうしてまた新たなゲームを行ない、誰かの累計が100ハエを越えたらゲーム終了。もっともハエが少ない人が勝者となります。
…と、とても簡単なゲームなのですが、カードの色によってハエの数が異なるのがミソで、うまく考えれば、マイナスを最小限に抑えられるようにできています。
実は、ハエが多い(マイナスが多い)カードになるほど、両端の方に出せる数字が存在しません。
一方、ゲーム中には場の列はすぐに数字が飛ばされてしまうので、手札に残っていくのは、たいてい中央付近(6~10)の数字です。
つまり、中央付近の数字ほど出せないのにハエが多いということは、最後の清算で手札のマイナスをもらってしまう可能性が高いのです。
いかにこの中央付近のハエが多いカードを消費していくかが問われます。

また、カードには「出せない」状況を逃げたり、ライバルを追い込んだりするための特殊なものが何種類かあります。これらは強力な効能を持つのですが、ハエの数がとても多いので、やはり、使いどころを考えないと、自分が引き取るはめになったり、最後まで使えなくて手札に残ってしまったりするかもしれません。
ここがオススメ:
『ノイカードゲーム』のドキドキする緊張感と、『ニムト』の「数字を意識すればうまくやれる」という、両者のおいしい所を合わせ持つお勧めのゲームです。
年末年始など、年齢や人数が不特定な場所でも盛り上がり、活躍することでしょう。
店内でサンプルをご覧いただけます。
ポケット版と国際化版の違い
ポケット版は、2~5人まで遊ぶための基本カードセットが入っています。
国際化版は、6~10人で遊ぶためのカードが追加されていて、得点用のメモ帳と鉛筆が付き、58もの言語を網羅した説明書が入って、箱を開けると「ンモ~ウ」と実際に鳴く、という豪華版になっています。
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