ゲーム紹介:シリアリアン / Serealian

互いの獲得札を使い回す数札勝負
シリアリアン
/ Serealian
メーカー: 符亀 (日本), 発行年: 2023年
作者: 符亀
7歳〜, 3〜4人用, 所要 15分, ルール難度: ★★☆ (4)

『シリアリアン』は、お互いの確保した札を使い回すことを念頭に、色縛りで1枚ずつカードを選んで提出する数値比べの小勝負を繰り返し、その結果によって得点源となるカードを確保していくゲームです。
お互いが手元に獲得したカードをジロジロ睨みながら、ライバルの得点を阻止するために渡してはいけないカードはどれか、自分が獲得すべきカードはどれかと戦略をたてつつ、全員のカード提出結果の順位をコントロールする悩ましさが面白いゲームです。
数値比べの小勝負を繰り返すカードゲームのジャンルであるトリックテイキングゲームと呼ばれる本作ですが、その中でもかなり複雑なルールでどうすればうまくいくのかを考えるのが難しいゲームになっています。
トリックテイキングゲームが好きな人、攻略が難しいゲームに挑戦してみたい人におすすめな大人向けのゲームです。
ゲーム紹介:にげろ!とんかつザウルス

チームで協力して狭まる足場確保
にげろ!とんかつザウルス
発行年: 2023年
作者: 森 晋太郎
8歳〜, 4・6人用, 所要 10分, ルール難度: ★☆ (2)

『にげろ!とんかつザウルス』は、2チームにわかれて、自チームの恐竜カードをピラミッド状に並んだカードのより高い位置に送り込むべく、各自が手札のうんちカードを絵柄を継承しつつ積み上げるように出して足場を作っていく、チーム対抗戦のゲームです。

2チームのメンバーが互い違いに座り、時計回りの順で、ピラミッド状に上へ上へと積み上げるようにカードを出していきます。
1段目にはどのカードでも置けますが、2段目3段目と積み上げる際には、足場となる2枚のどちらかの絵柄を継承していなければなりません。こうして積み上げたうんちの足場の上に、各自が持っている、その足場のうんちの主である恐竜を積み上げることで、段数に応じた得点を獲得していくのです。
ピラミッドのできるだけ高い段に恐竜を送り込むべく、なるべく後半に恐竜を出したいところですが、常に足場の「潰し合い」が発生するため、タイミングを逃すと恐竜どころか何も出せない、という状況にもなりかねません。
そこで、ゲーム中に各自1〜2回だけ発動できる特別な効果〈地殻変動〉の使いどころがポイントになるでしょう。地殻変動を使うと、既に配置済みのカードを取って、配置ルールに従ってさえいれば好きなスペースに移動できるため、行き詰まりを打開する「起死回生」の一手となるかもしれません。
ゆかいな恐竜たちの見た目とは裏腹に、一手一手の選択に重みがあり、なおかつメンバー同士の臨機応変な対応も求められる、どちらかといえばシビアなゲームです。その分、連携がうまく決まって相手チームを抑え込めた時の達成感は一際大きいものがあります。
中学生くらいから大人向けとしておすすめです。
ゲーム紹介:ピラミッド・ダイス / Pyramid Dice

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ピラミッド・ダイス
/ Pyramid Dice
メーカー: Decoct Design (デコクトデザイン, 日本), 発行年: 2023年
作者: 出嶋 勉 (代表作: 『白と黒でトリテ』)
10歳〜, 1〜5人用, 所要 20〜40分, ルール難度: ★☆ (2)

『ピラミッド・ダイス』は、サイコロ3つ振って出た出目を、足す・引く・掛ける・割るで組み合わせて、1つの数値を導き、ピラミッド状に並んだお宝カードを集めていくゲームです。

一人ずつ変わりばんこにサイコロ3つを転がしては、ピラミッドの他のカードが1枚も乗っていない獲得できるカード候補から、サイコロの出目を+、ー、÷、×で組み合わせて導いた数値と同値のカードを1枚確保していきます。
同じサイコロの結果でも計算方法や計算の順番によっていろいろな数値が導けるパズルのような考えがいと、獲得できるカード候補がいくつかある中で、ライバルに取られたくないカードを確保する術はないか?という駆け引きが楽しいゲームです。
四則演算ができるようになった小学校高学年くらいの子供たちから大人向けとしておすすめのゲームです。
ゲーム紹介:コンコード / Concord
状況読み取り相談禁止で試練達成
コンコード
/ Concord
メーカー: OKAZU brand (オカズブランド, 日本), 発行年: 2023年
作者: 林 尚志
8歳〜, 2〜5人用, 所要 30分, ルール難度: ★☆ (2)

『コンコード』は、互いに一切相談できない状況で、お互いの持っているカードの内訳を予想しながら、「同値のカードを5枚出す」「全員の出したカードの合計値が20以上」といったミッションを達成することを目指す協力ゲームです。

毎回挑戦するミッションは、全員相談なしで「今回達成できると思う」ミッションを場の候補から1つ選んで「せーの」で指した結果を踏まえて、その時の「リーダー」役が選択します。
この「今回達成できると思う」という各自の宣言がお互いの手札状況を推し量る貴重な情報源です。「このミッションが達成できると思うということはきっと大きな値のカードをもっているに違いない」「私とこの人の手札状況は似ていそうだな」と、お互いの手札内容を予想し合う悩ましさが楽しめます。
また、ゲーム進行中に獲得できるコインを消費して獲得できる「全員1回全ての手札を公開」「1人が1回出し直し」といった強力な特殊効能もポイントの一つで、状況によっては達成が難しい高難易度のミッションでも、この効能をうまく活用することで突破の糸口が見つかることでしょう。
無言の連携が功を奏し、不可能と思われたミッションを達成できた時の一体感が魅力の、じっくり遊べる大人向けとしておすすめのゲームです。
ゲーム紹介:スカル / Skull
各自が積み込んだ山札構成を予想
スカル
/ Skull
メーカー: Lui-même (ルイミェム, フランス), 発売年: 2013年
国内版発売元: ホビージャパン, 国内版発行年: 2023年
作者: Hervé Marly (エルヴェ・マルリー, 代表作: 『ミラーズホロウの人狼』)
10才~大人, 3~6人用, 所要15分, ルール難度:★☆ (1.5)

『スカル』は、花3枚とドクロ1枚、たった4枚のカードを使って、各自がそれらをどのような順で積んだかを読み合い、花だけをめくり続けられる枚数を宣言して勝負するゲームです。
2011年発行の『髑髏と薔薇 / Skull & Roses』が、イラストがよりサイケデリックな絵柄に刷新されて新版となりました。

各自、円形の分厚いカード4枚を手札として持ち、1人ずつ代わりばんこに、ドクロ(1枚)と花(3枚)の2種類から選んで手元に重ね、山札を作っていきます。
誰かが、「もう重ねるの止め。めくり枚数勝負のチャレンジに移ります。」と宣言したら、全員の山札を対象に、花のカードだけをめくり続けられる枚数を、「2枚。」「じゃあ3枚。」「5枚で!」と1人ずつ吊り上げながら宣言していきます。もし、この宣言した枚数どおりに花だけをめくり続けられれば、“成功”として1ポイントを獲得できるからです。
もし自信がなければ勝負から降りても構いません。めくるときには、まず自分の山札からめくらなければならないため、ドクロを仕込んでいるならば降りた方が無難かもしれません。
しかし、そう簡単に降りてしまえばライバルたちに「ここにはドクロがありますよ」と教えているようなものです。ときには、ハッタリ(自信ありげなウソ)をかけて、実際にはドクロを重ねておきながら、いかにも自分は花だけを積み込んでいるかのように枚数宣言で勝負を仕掛けて、ここぞというタイミングで降りることも必要です。もしドクロをめくらせることができれば、その人に得点を与えないだけでなく、「カード1枚没収」の厳しいペナルティを課せられるからです。
他全員が降りて最多枚数の宣言者が決まったら、いよいよ“花めくり”です。その枚数だけ花だけをめくることができれば成功の1ポイント。もし途中でドクロをめくってしまえば、カード1枚没収のペナルティです。
こうしてゲームを続けていき、先に2ポイントを獲得した人が勝ちです。
ここがオススメ: ライバルたちの性格や得点状況、カード重ねと宣言の順番などを鑑みて、自分の山札構成を、自分にも相手にも美味しい“蜜”にするのか、はたまた“毒”にするのかの仕込みと、各自の宣言による山札構成の読み合いが楽しい、大人で気軽に深い心理戦を楽しむのに適したおすすめのゲームです。
2023年版: 2023年4月に箱の色やカードのデザインがリニューアルした新版が発売されました。基本ルールの変更はありませんが、手持ちのカードが1枚だけになったときに使える「ラストチャンスディスク」という選択ルールが同梱されています。
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